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■ランニング講習会資料・レース当日 |
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≪レース当日≫;フルマラソンを走る上での“ヒント!”
<スタート前>
◇体調・天候などの確認。 *「体調はどうか?」「故障の部分はどうか?(ヒザ・足首)」などのチェック、
及び天候(寒い・風が強い・雨)やコース状態など、当日の状況を踏まえ、
最終的な服装やゴールタイム(レースペースペース)を決める。
*寒い場合、スタートまで体を冷やさない工夫が必要。
腹痛を起こしやすい人は、お腹にワセリンを塗ったり、
ゼッケン(ナンバーカード)をラップに包んでお腹の辺りにつけるのも、効果的。
*5キロごとの目標タイムを腕や手に書いておくと、タイムチェックに便利。
*ストレッチング・軽いジョグでウォーミングアップし体を温めて、スタート45分前までに食べ物の補給を、
またスタート前にも水分の補給を忘れ無いように。
<スタートから10キロまで> ; レースのウォーミングアップ区間
◇特にスタートから5キロが大事。
*レースの興奮・緊張などでスタート直後は、まわりの人につられて、つい速めのペースになりがちである。
また、「スタートで何分損をした」と焦り、オーバーペースにならないように注意。
42.195キロは、スタートで決まるのではなく、レース後半のロスで左右されるもので、
「最初の5キロは、レースのウォーミングアップ区間だ」と言い聞かせ、
ゆったりとした気持ちで、余裕を持ってスタートしましょう。
*最初の5キロで、緊張をほぐしリラックスして走りながら、その日の体調をチェック。
(呼吸のリズム・腕振り・足の動き・着地の感じ・内蔵や各筋肉の動きなど)
体調が良ければさらにゆとりを持って、悪ければスピードを落として体調が良くなるかどうか試しながら走り、
5キロの通過タイムをチェックしましょう。
*木津川マラソンではペースメーカーがいるので、そのペースメーカーを利用すれば
5キロまでのリズム作りがスムーズにできるでしょう。
5キロまでに走るリズムを作り、10キロまでそのリズムを続けて行けばいいのですが、
リズムがなかなか作れない場合は、10キロまでにもう一度いろいろ試しながら、リズム作りを行いましょう。
腕を下げたり・首を回したり・深呼吸などをして肩の力を抜いてリラックスすることに心がけて、
それでもダメであれば少しペースを落としてみてください。
※体調が良くないのかもしれません。
<10キロから20キロまで> ; ペースの確認
◇オーバーペースにならないように、イーブンペースを保つ。
*体も温まり・呼吸も落ち着き、走るリズムに慣れて、体の諸機能(心拍数・呼吸・筋肉の動きなど)は安定し、
大変心地よい状態がこの区間ですが、ペースも安定し気持ちよく、知らないうちに自然とスペードが上がり、
ついオーバーペースに陥りやすくなるのもこの区間です。
10キロまでに作り上げた、5キロごとのイーブンペースを維持するように、気をつけましょう。
※ここでのオーバーペースは、必ず後半のバテにつながります。
*フルマラソンのうちで、一番楽しいのがこの区間でしょう。
周りの景色・仲間や周りの人との会話を楽しめる気持ちと余裕を持てる時です。
ランニングの楽しさ・フルマラソンの醍醐味を味わってください。
しかし、この辺りで疲れを感じる場合、やはり体調が良くないといえるでしょう。
※最悪の場合、棄権した方が良いかもしれません。 (レースは他にもあります、勇気を持って棄権するのも、身体のためです)
<20キロから30キロまで> ; これからが、フルマラソンの勝負所
◇中間点も過ぎ、いよいよ後半戦。 *ここまで順調にくると「もう半分以上も走り、楽勝にゴールできそうな気分」になり、
「少しでも速く走ろう・少しでも前へ進もう」と思いがちです。
しかし、30キロ以降に襲ってくる苦しみに耐えうる充分なエネルギーを残しておく必要があり、
木津川マラソンの場合、この区間はコースが単調で見通しがよく・応援の人も少なく・
精神的にも飽きてきやすく・だいたい向かい風になる区間です。
前の人を風よけに使うなどして、焦らず今までのイーブンペースを保ちましょう。
そして、前半飛ばしすぎペースダウンした人・歩きだした人がボチボチ増えてくるのもこの区間です。
*「オーバーペ−スか体調不良などの影響」「練習がうまくでき無かった」などでペースダウンや、
「腹痛・足の痙攣などの色々なアクシデントが起こり始める」のもこの区間ですが、
腹痛や痙攣・筋肉の硬直が起きた場合、あわてず立ち止まりゆっくりと深呼吸やストレッチをしてみてください。
※「深呼吸、ストレッチ、歩行」「深呼吸、ストレッチ、歩行」を繰り返し、
エイドでもゆっくり給水・食べ物を補給し、気を取り直してスタートしましょう。
<30キロからゴールまで> ; 35キロの壁
◇地獄の7キロ、天国のゴール。 *『35キロの壁』とよく言われますが、30キロを過ぎた頃から、5キロのタイムが余分にかかりだします。
テレビでみるトップランナー達でも、確実にペースはダウンしています。
以前、上岡龍太郎氏が初めてフルマラソンを走った後のコメントで、
「フルマラソンはよく人生に例えられるが、私の人生で、こんな苦しい思いをしたことはない、
人生の方がずっと楽だ」と言ったように、この世の物とは思えない苦しさが襲いかかってきます。
しかし、この苦しさは、あなただけではなく、あのテレビのトップランナーも・あなたの横を走っている人も、
みんな同じ『地獄の苦しみ』を味わっているのです。
しかし、問題はペースダウンの程度であり、ここをうまく乗り切れるかどうかで
ゴールタイムは大幅に変わってきます。
*ここまで来て「まだ余裕のある人」「目標通りの人」「もうギリギリの人」とそれぞれでしょうが、
ここで大切なことは、『疲れてペースダウンしてきても、走るリズムを変えない』、
つまり『歩幅を狭くして走るリズムを保つ』と言うことです。
これができれば、たとえ苦しくとも『35キロの壁』をうまく乗り切れ、すがすがしい気持ちで
あこがれのゴールテープを切ることができるでしょう。
※しかし、問題はこの時点で「地獄を充分に味わい、歩きの状態にいる人」です。
*「太ももの筋肉・マメ・ヒザの痛みで、走るのが辛い」などありますが、
ヒザの場合、無理をすると歩くことも辛くなるので『早めにストレッチとウォーキング』を行い、
ヒザと相談しながら『ウォーキングとRUNを交互』に行ってみてください。
特に、ヒザ・マメなどの痛みを我慢し、かばいながら不自然なフォームで走り続けると、
他の部分(反対の足・腰など)を痛め、最悪の場合 次々と他の場所を痛めてしまい、
後々まで故障を引きずることも心配されます。
※太ももの筋肉は誰もが痛くなり、走るのが辛くなります。(あなただけではありません)
*その他、練習不足・オーバーペース・ガス欠・腹痛・痙攣・体中の痛み・苦痛・
特に太ももの痛み・などが原因で歩いている場合は完走も危ない状態かもしれません。
我慢を重ねて走ってヨレヨレ状態になり、最後には歩くのも辛くなり、
座り込んでしまうまで無理をしてはどうしようもありません。
こうなる前の早い段階で「走っての完走が無理と判断できれば
『できるだけ早めにウォーキングとRUNを交互』に取り入れ、
エイドでは『ゆっくりと余裕を持って給水・食べ物の補給・ストレッチなど』を行いながらゴールを目指しましょう。
※そのうちに、また走れる状態に戻るかもしれません。
さぁここまで来れば『夢にまで見た天国、ゴール』はもう目の前です!
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