WHOの新しい定義の原案に
「健康とは 「身体的」 ・ 「精神的」 ・ 「社会的」、かつ「霊的(スピリアチュアル)」
に完全な1つの幸福のダイナミカルな状態を意味し・・・・・」とあります。
身体的にはもちろん、「精神的」 ・ 「社会的」 ・ 「霊的(スピリチュアル)」 にも健康でなければならない?・・・・・
どうも、「身体の健康」・「自然治癒力」には、もっと複雑な要因があるようです。
もう一度、整理してみると
「身体的」
身体的にとは、
身体の「各機能が正常な状態」・「病気でない状態」・「ホメオスタシス(恒常性)が正常に働いている状態」です。
整体の世界から見ると、「身体に歪みが無く・神経圧迫も無いため、脳からの神経エネルギーの伝達が
各細胞・器官へ正常に行われ、各細胞・器官も正常に働いている状態」といえます。
「精神的」
現代はストレス社会といわれ、多くのストレスが複雑に絡みあい様々な身体の異常(不定愁訴)・
病気(胃潰瘍・過敏性腸症候)などを訴える人が増えています。
(ちなみに、「肩こりの原因の大半はストレス!」と言われるぐらいです)
ストレスのため、食欲がない・イライラする・酒 たばこの量が増えるなど、健康には良くない行動にもつながります。
精神的な安定も重要な一因です。
「社会的」
不況下の中、倒産・失業・リストラなど仕事面・経済面での不安や、
家庭の問題(単身赴任・子供の問題・教育・近所の付き合い・夫婦・親戚の問題)などを抱えている、
これは大きなストレスとなります。
やはり社会生活の安定も大きなウエイトをしめることになります。
「霊的」(スピリチュアル)
スピリチュアル【spiritual】 精神的。霊的。
スピリット【spirit】
霊。霊魂。精霊。精神。(soul; spirit)
肉体のほかに別に精神的実体として存在すると考えられるもの。たましい。 肉体。
「スピリチュアル」;日本語訳の表現は乏しく・ピンと来ません。
宗教的な感じもあり、日本人には馴染みにくいキーワードです。
精神・魂・命という点から考れば、「生命とは・死とはという死生観」や、
「人間としての尊厳」・「人類とは・自然との関わり合いとは」・「母なる地球・宇宙」など、
「大きな観点から見た哲学的なこころの問題」とでも理解したらいいのか?
やはり難しい問題ですが、今後の高齢化社会の中で生きていく上で、我々は「避けて通ることができない」・
「今までないがしろにしてきた」事柄のように感じます。
その他に!
テレビ・新聞・雑誌など、「健康と食生活」・「健康と自然環境」に関する番組や記事がない日は無いと言っていいほどで、
それだけ関心が持たれている証拠です。
生きる上で最も基本的で重要である食べ物(栄養素・農薬・添加物)の問題や、
我々の子孫への健康にまで影響を及ぼす自然環境問題(マイナスイオン・電磁波・酸性雨・オゾン層・ダイオキシン)など
今まで自然界に存在しなかった新しい問題が次々と増えています。
「健康とは?」・「自然治癒力をうまく引き出し高めるには?」と考えた場合、身体の部分的な異常だけを見るのではなく、
「食生活・生活環境・ストレス」など、いろんな観点から健康をとらえ・論じることが重要になってきたといえます。
NHK人間講座の中で、鎌田實 医師(諏訪中央病院管理者)はこう述べられています。
本来、健康は様々な要素に影響されて、形づくられていくものです。
健康になろうという意思、つまり生活習慣を見直すとか、意識を変えるとか、
生き方を変えるといった行動の変容が「健康」を生み出すのです。
労働・食事・運動・休養・余暇・教育・家族・環境。
それらに、社会的な存在としての自分も関わってきます。
単純にひとつのものだけで、健康を守れるわけがありません。
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